起業する前にするべきことのまとめ

知っておくべきことと準備が大きなポイントです。

個人事業にするのか法人格にするのかを決めます

個人事業にするのか法人格にするのかを決めます

個人事業にするのか法人格にするのかを決めます

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起業する際に、まず迷うことは、個人事業が良いのか、それとも会社(法人)が良いのかだと思います。

そこで、ここでは両者の基本的な違いを説明していきます。

(1)個人事業の場合…

【メリット】

  • 簡単に始められます…「今日から個人事業主として開業します」と宣言すれば、その日から個人事業主として活動できます。
  • 設立費用が不要です…「開業届書」1枚を所轄の税務署に届けるだけで、何の審査もありません。ただし、許認可が必要な事業では、個人・法人にかかわらず、所定の手続きが必要です。
  • 経理、税務などの運用面が簡単です…簡易帳簿が認められていて、帳簿をつける手間はさほど掛かりません。税務面では、1年に1度の確定申告の時に頑張れば、人によっては税理士などに依頼しなくて自分で申告書を作成することができます。

【デメリット】

  • 信用力が低い…取引先の中には個人事業者とは取引きしない場合があります
  • 会社(法人格)より融資が受けにくい…金融機関から金銭的に見て、事業用とプライベート用の区別がつけにくいために融資がしにくいのです
  • 資産管理がずさんになりがちです…財務諸表の作成義務がないので、資産管理がルーズになりやすいのです
  • 社会保険・年金などが不利です…厚生年金に加入できずに国民年金や国民健康保険に加入することになります
  • 累進課税です…所得が増えれば税率自体が上がってしまいます。
  • 無限責任義務です…万が一の時は、無限に責任を負うことになります。

(2)会社(法人)設立の場合…

【メリット】

  • 社会的な信用力が高い…個人に比べ、取引先からの信用を得やすく、仕事がスムーズにいく場合が多いのです
  • 資金調達がしやすい…金融機関などから見て、事業用とプライベート用との財布が完全に別なのと、また、個人事業よりも信用力もあるので融資が受けやすいです
  • 節税が可能です…法人税は基本的にどんなに利益が上がっても税率が一定で節税効果があります
  • 社会保険・年金などが有利です…会社で健康保険・厚生年金・雇用(労働)保険などの加入が義務づけられているので、人材確保の面で有利です。また、社会保険・年金などの料金は会社の損金で落とせます
  • 有限責任義務です…倒産した場合、会社の負債と出資者個人の財産は別物で、出資者が失うのは会社の財産(出資金)だけです。ただし、会社の負債の連帯保証人になった場合は、その負債分は責任が生じます。

【デメリット】

  • 設立手続きが複雑です…発起人、定款、出資金、取締役、監査役、登記申請書などが必要です
  • 設立までの期間が掛かります…設立手順が複雑なため、株式会社の場合には1~2ヵ月程度掛かります。しかし、合同会社の場合は、数日間~2週間程度です
  • 設立費用が掛かります…定款作成と認証や登記申請書作成・手続きなどの実費が掛かります
  • 経理・財務などの運用面が複雑です…毎年、会社の業績や資産状況を示す貸借対照表や損益計算書などを作成して決算公告義務があります。そして、複式簿記式のために経理が複雑です。また、税務申告の場合は、一人で行なうにはかなり困難で、税理士などへの依頼が必要です

(3)税金面では大きく違います

まず、消費税については、当初2年間は納税義務が発生しないという制度があります。

この制度を有効に利用して消費税を節税するという方法があります。

とりあえず個人事業で開業して2年間の免除を受けた後に会社を設立し、会社としてさらに2期(年)の免除を受けます。

売上げが少ない当初の期間に最長4年間は節税できます。

ただし、一定の要件(課税売上高1,000万円など)に該当すると1年間(会社の場合は1期)のみとなってしまいます。

次に所得税の場合は、個人事業では、所得が増えれば増えるほど税率が高くなる超過累進課税になっています。

一方、法人の場合は、一定の税率です。そこで、ある程度の所得金額になるまでは個人事業として事業を行ない、個人事業の税率が法人の税率を超えたタイミングで法人にするという節税方法です。

では、いくらの所得になったら法人にすれば有利なのかについては、さまざまな条件によって税額が変わるため、一概にはいえませんが、課税所得が1,000万円を超える当たりから、法人の方が有利になるといわれています。

ただ、これは事業を節税の面から見た場合のことなので、節税できる金額だけにこだわることがないように、営業面や、対外的な信用、将来の方向性など、経営全体を見据えた総合的な判断をすることが大切なのです。

【個人事業と法人事業の比較】

  • 登記・定款承認=
    個人…不要(開業届等を所轄税務署に提出するだけです)
    法人…必要
  • 設立費用=
    個人…不要
    法人…必要
  • 対外的信用=
    個人…比較的低く不利(個人とは取引しない企業もあります)
    法人…比較的高く有利
  • 融資状況=
    個人…比較的受けにくい(プライベートと事業の金銭的な区別が不明瞭なので)
    法人…比較的受けやすい(プライベートと会社の金銭的区別が明確だから)
  • 債務責任(代表者の)=
    個人…無限責任(債務に対して責任は代表者が全て負う)
    法人…有限責任(責任を負いません。ただし、連帯保証人になっていれば個人も責任を負うことになります)
  • 事業内容=
    個人…自由
    法人…定款に定める範囲のみ事業活動が可能
  • 経理・簿記=
    個人…単式帳簿が可能(白色申告)、青色申告は複式簿記
    法人…複式簿記
  • 税務=
    個人…比較的簡単。確定申告時に努力すれば自分で処理することも可能なレベル
    法人…複雑。特に税務関係は税理士のサポートが必要
  • 事業主の社会保険・年金=□個人…国民健康保険、国民年金◇法人…健康保険、厚生年金。保険・年金の掛金の半分は会社の損金で落とせる
  • 事業収入に対する課税=
    個人…所得税(超過累進課税により、所得が多いほど税率も上がる)
    法人…法人税(基本的に一定の税率)

■コラム/単式簿記・複式簿記とは

○単式簿記とは、一つのことしか記入できない簿記です。

例えば、エクセルなどで家計簿をつける場合などです。

例)現金100円でペンを買った場合。

1)消耗品が100円掛かったという費用に関する情報のみ帳簿に記入します。

この場合、損益(儲かったか・損したか)しか把握できず、財務状態は別のもので集計するしかありません。

不正確でドンブリ勘定になりやすいのです。

○複式簿記とは、2つのことを同時に記録する簿記です。

通常「簿記」というと、この複式簿記のことをいいます。

例)現金100円でペンを買った場合。

1)消耗品費が100円掛かったという費用に関する情報

2)現金が100円減ったという資産に関する情報

を同時に帳簿に記入する正確な帳簿記入の方法です。

※複式簿記を行なうには、日商簿記の検定試験に出てくるような簿記のルールを覚えたうえで、転記という手間の掛かる作業をしていく必要があります。

しかし、今では、市販の会計ソフトを入手することで、簿記の勉強をしたことのない人でも自動計算により簡単に記帳することができます。

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