起業する前にするべきことのまとめ

知っておくべきことと準備が大きなポイントです。

従業員を募集しましょう

従業員を募集しましょう

従業員を募集しましょう

このエントリーをはてなブックマークに追加

(1) 待遇の検討

従業員の採用を決めたなら、職種や給与体系、休日、勤務時間などの採用条件を決める必要があります。

基本給の他にどんな手当をつけるのか、賞与があるのかないのかあるならいつ支給するのか、退職金があるのかないのかなどです。

良い人材を採用したいと思い高めの給料額にしてしまった場合、後で、人件費の負担に苦しんでしまう可能性があります。

そのために事業計画書を基に、適切な給与水準を慎重に決めましょう。

給与体系は、基本給を抑え気味に、能力や勤務態度、会社の業績を考慮に入れ、賞与や業績給などで働きが報われるような体系にすることが良いでしょう。

また、忘れてはならないのが給与の他にも健康保険や厚生年金保険料などの社会保険料や雇用保険料、労災保険料、通勤交通費、福利厚生費に加えてデスクやイス、パソコンなどの備品代などが掛かることも考慮しなければなりません。

その額は、ほぼ給与額の2~3割程度の上乗せで考えてください。

この点を考慮せずに給与額を決めることのないように注意してください。

そして、従業員を採用した時には、労働条件通知書(また雇用契約書)を発行します。

これを社会保険労務士などの専門家に相談しないで進めるのはよくありません。

法的に問題がある内容で発行してしまう恐れがあります。

特に、最低賃金や労働時間、休日、残業・深夜手当などにつては、問題となりやすい点です。

また、見なし残業代や年俸制などを導入しようとしている場合も注意が必要です。

その他、源泉徴収などの所得税のこともあり、とにかく社会保険労務士などの専門家と相談し確認をしながら進めることが重要です。

(2) 採用方法

1)縁故採用…

知り合いに声をかけ、働いてもらう方法です。

最初の社員を使用する際によく使われます。

以前の職場の同僚や後輩、部下などであれば、経験や能力も把握しているし、気心も知っているために安心でき、使いやすといえます。

しかし、ここで注意しなければならないのは、以前勤めていた会社に在職中の人を雇用する場合には、万が一、その会社ともめることがあれば、その人が抜けた穴を埋めるためのコストを損害賠償される可能性があります。

これは、「△△さんが独立するならついていきます」というようなケースも同じで、法的に問題がない形で来てもらえるように慎重に行ってください。

【メリット】

  • 経験、能力、性格などを事前に把握しているため、失敗が少ないです
  • 採用に掛かる費用が掛かりません

【デメリット】

  • 知り合いから、労使という立場が相反する関係になってしまうことになります

2)ハローワーク…

ハローワークから募集を掛けるという方法です。

活用しだいでは、有力な採用手段となります。

しかし、今のご時世、場合によっては大量の応募があり、面接などに忙殺さる可能性もあります。

【メリット】

  • 無料で採用募集ができます

【デメリット】

  • すでに退職していて求職活動を行っている人に限られてしまいます

3)Web・求人誌など媒体…

Webなどの求人媒体に求人広告を出して募集する方法です。

正社員を採用したいために、大手の転職情報サイトに掲載した場合、1~2週間程度の掲載で25~40万円ほどの掲載料が掛かります。

【メリット】

  • ハローワークと比べると、会社に在籍しながら転職活動をしている人たちもターゲットとして採用できるメリットがあります

【デメリット】

  • 面接受付け、書類審査、面接、不採用結果の通知など、多くの作業が発生します
  • 広告量を掛けて掲載したにもかかわらず、応募者が少なかったり、採用に値する人が来ないなどのリスクがあります

4)人材紹介会社…

人材紹介会社に紹介してもらう方法です。

【メリット】

  • 要望に添った人材を的確に紹介してもらえます
  • 求人媒体に比べ、多数の募集者の面接受付け、書類選考、不採用通知の送付などの時間と労力を掛けなくてすみます

【デメリット】

  • 人材の年収の25~35%ほどの紹介手数料が生じるため、起業したばかりでは負担が大きすぎます

(3) 採用後の手続きは確実にしましょう

初めて従業員を採用したら、多くの公的手続きが必要になります。

主な項目は次のようなものがあります

(※印があるものは、対象者がいる場合のみ必要です)。

1) 初めて従業者が入社する時の手続きは…

1》社内での手続き…

  • 労働者名簿の作成(法律で要件が決まっています)
  • 労働条件通知表(または雇用契約書)の作成、交付
  • (※)扶養控除申告書(給与所得者が配偶者控除や扶養控除などを受けるための申告書)への記載、押印、保管※給与所得者の給与が主たる給与ではない場合は提出不要です(他でメインの給与をもらっていて、こちらは副収入の場合)。

2》労働基準監督署への手続き…

  • 適用事業報告の提出
  • (※)36協定(時間外労働および休日労働に関する届書)の締結、提出(労働者に残業や休日労働をさせる可能性がない場合は締結、提出は不要です)
  • 労働(労災)保険の新規加入(パート・アルバイトでも加入しなければならない)
  • (※)就業規則などの作成、提出(労働者10名以上の場合は義務があります。10名未満の場合は、必ずしも作成・提出する義務はありません)

3》年金事務所への手続き…

  • 社会保険(健康保険、厚生年金保険)の新規適用の手続き

4》ハローワークへの手続き…

  • (※)雇用保険事業所設置の手続き(所定労働時間が20時間未満のパート・アルバイト、昼間部の学生アルバイトなどは雇用保険の対象外で、対象外の労働者のみを雇用する場合は手続き不要です)

2)初めの従業員が入社後に実行しなければならない手続きは…

1》 社内での手続き…

  • 勤怠管理(タイムカード、出勤簿など)○給与計算、給与明細作成、給与支給
  • 賞与査定、賞与計算、賞与明細作成、賞与支給
  • 昇給、昇給査定、実施
  • 年末調整
  • 源泉徴収票の作成、交付
  • 福利厚生の検討、実施
  • 定期健康診断の実施

2》年金事務所への手続き…

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届の作成、提出
  • ※健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届の作成、提出(昇給、降給などで給与が大幅に変動した場合のみ手続きが必要です)

3》労働基準監督署への手続き…

  • ※36協定(時間外労働および休日労働に関する届)の更新締結、提出○労働保険年度更新手続き

4》税務署への手続き…

  • ※源泉徴収票の提出(2枚作成して、1枚は本人、もう1枚は税務署に提出します。ただし、税務署への提出が必要なのは一定の要件に該当したもののみです)

5》従業員の居住市区町村への手続き…

  • 給与支払報告の提出

(4)外部の専門家を確保します

起業したばかりの起業家にとって、役員や社員など社内の人材だけではマンパワー的にもノウハウとしても不足しているのが一般的です。

勉強しながらコツコツとすべてを自社で進めていく方法もありますが、日々の業務にはすぐ役には立ちません。

ですから、通常は各分野に相談できる専門家を確保して業務を進めていきます。

しかし、資格により関与できる仕事は細かく分かれているため、どこに何を相談していいのかという主な事項をまとめました。

1)起業に関する専門家…

  • 相談内容→会社設立=行政書士、司法書士
  • 相談内容→許認可=主に行政書士(内容により社会保険労務士など)
  • 相談内容→法律相談=弁護士
  • 相談内容→資金調達=コンサルタント、税理士、中小企業診断士など
  • 相談内容→税務会計=税理士、公認会計士
  • 相談内容→人事労務=社会保険労務士
  • 相談内容→厚生労働省系助成金=社会保険労務士
  • 相談内容→経済産業省系助成金=中小企業診断士
  • 相談内容→商標、特許=弁理士
  • 相談内容→広告、集客=Web集客や広告などの専門家・コンサルタント

2)ここで、起業する際に、注意すべきことを述べます…

起業するというと、いろいろな人が近寄って来るはずです。

「ホームページをつくりませんか」「オフィスを借りませんか」「コピー機のリースを組みませんか」「最適な税理士を紹介します」などなどです。

今の経済が低迷している中で、起業家は多くの商品やサービスを購入するかもしれない有望客であるからです。

ただし、くれぐれも怪しい業者に騙されないように注意をしてください。

そこで、その判断基準をお教えしましょう。

それは、本業の傍らで起業支援をビジネスの1部門として商売をやっているのか、起業家の応援に情熱を持ってやっているのか、どちらなのかということです。

起業して事業を軌道に乗せるまでにはいろいろな苦労の連続です。

そのような時に、起業家と共に悩み、苦しみ、そして良い方向に導いてくれる専門家や業者を味方につければ、心強いことになるはずです。

(5)顧問税理士は、必要かどうかの基準とは

起業した後、経理や税務申告をどうするか、ということは、ほとんどの起業家が直面する課題です。

これは、個人事業であっても、会社組織であっても、事業を行なう以上、起業当初の届け書類の提出や会計簿記の記帳、税務申告などが必要になるからです。

その際、当初から税理士を顧問として必要であるかどうかを考えるに当たり、まず顧問税理士に期待できることを述べましょう。

1) 顧問税理士に期待できることは…

1》経理事務機能…

例えば、経理をしてもらうために自社で事務員を雇った場合、最低でも15万円程度の給与を支払う必要があります。

一方、税理士を顧問にした場合は、月数万円程度で会計記帳までやってもらうことができるため大幅なコスト削減が可能であるばかりか、プロとして間違いのない仕事をしてもらえます。

これは大きなメリットです。

2》役員機能…

起業して事業を行なうのが初めての場合は、いろいろな不安が伴います。

もし、税理士を顧問にするならば、経営に詳しい非常勤役員を社内に迎えたようにいつでも相談できる体制ができます。

不安も解消し、本業で売上げを上げることに専念することができます。

この機能は税理士によって得意分野やクオリティーが千差万別なので、依頼前に話し合って、よく見極めましょう。

税金のことだけでなく、自社の業界のことや資金繰り・資金調達、集客、オフィスや店舗探し、最近の起業のトレンドなど、経営全般についての幅広いアドバイスがもらえるかどうかを確認することをお勧めします。

もう一つ重要な、コミュニケーション能力、相性、そして熱意です。

創業家を本気で応援する熱意がある税理士であれば、売上げを上げるために必要な人脈の紹介まで協力してくれる可能性もあります。

2)起業する際の組織形態を考えましょう…

税理士を顧問にするかどうかの判断基準としては、どのような機能を必要と考えるかどうかと、コストとの比較だと考えます。

1》個人事業で起業した場合は…

一般的には、個人事業で起業した場合は、税理士を顧問につけている人は、だいたい50%くらいと推測されます。

というのも、個人事業の場合、会計ソフトが良くできているために記帳が簡単で、申告書もインターネットを使えば簡単に済ませることが可能だからです。

このことから個人事業の場合、顧問税理士は必須ではなく、本業に専念する時間をつくるために「事務員機能」や経営全般についてのアドバイスをもらうために「役員機能」が必要であるかどうかの問題ではないかと思います。

2》会社組織で起業した場合…

会社組織の場合は、顧問税理士をつけないケースはほとんどないかと思います。

個人事業と比較すると、会社の決算報告は非常に複雑で、必要な手続きも数多くあります。

一般企業で経理経験があったとしても対応できないのが普通というレベルです。

無理して自分で進めたために、後で問題になってしまうこともあります。

起業前の段階から税理士に相談しつつ、進めることが良いのです。

会計ソフトの選び方

税理士をつけずに、まず自分で会計記帳してみようと思った場合、会計ソフト選びは慎重に行ってください。

それは、自分で帳簿をつけ始め、途中で挫折したり、忙しくてやっぱり税理士に依頼したくなった時、メジャーな会計ソフトを使用していれば、多くの税理士は、そのまま引き続いて対応してもらう可能性が高いからです。

それは、会計ソフトの中でもシェア約60%の「弥生シリーズ」です。

このソフトであれば多くの税理士が対応してもらえる可能性が高いのです。

« »

コメントを残す